FX【V字】【逆V字】は騙しパターンとして狙い撃つ
【V字】【逆V字】パターンを狙ったエントリーまでの組み立てを解説していきます。
V字が発生する前の流れや、何故【V字】になるのかを解説しながら現実的なトレード戦略に落とし込んでいきます。
V字になる時の相場参加者の心理
V字を狙ったエントリーポジションの取り方
FX【V字】とは
FXでパターンとして形成される【V字】ですが、何故このような形になるのかを理解しておく必要があります。
主に騙しとして相場がある一定の価格帯をブレイクした後、さらに強い反対の勢力によってストップ狩りを巻き込んで一方的に上昇していくのが【V字】のパターンです。
5分足では下にブレイクしているので、戻り売りで新規にショートでポジションを持ったであろうトレーダーの損切りも狩っていくことによって
相場が上がる買いの材料となって綺麗な【V字】が形成される。
売りの損切りは、買い戻しになる為「ロングしている」ことになるんだな。上がる為の「材料」とも言われたりするぞ。
強い買いが入る要素がある場所というのは、上位足で見た時に判断できる場所です。
移動平均線などのトレンドやサポレジからわかるV字の反発場所
上記では5分足は下にブレイクしていますが、1時間足では20SMAにちょうど当たる場所であり
さらに一旦反発があった最安値のレジスタンスもあります。
1時間足SMA付近で押し目買いを考えている人であれば、下位足に落としてエントリーポイントを探るときなどに【V字】が形成されると
鉄板のエントリーポイントとして有効なので【V字】エントリーを5分足などで狙っている人であれば
上位時間足のSMA20を意識しておきましょう。
【逆V字】の場合
【逆V字】はV字を反対にしただけです。【A字】ともとれます。
V字の要素とそっくり逆にした相場によく起こる形でこれも5分足などで見た時に出てくればだいたい上位足の移動平均線などでの強い売り圧力によって引き起こされていたりします。
5分足チャートでは小さいローソク足でレンジ形成している状態から【大陽線】が出てきて上にブレイクしました。
その後1時間足で見た時にトリプルトップ形成中であり、売りを狙うトレーダーが多いと予想される相場でした。
赤い横ラインはフィボナッチでの61.8%付近
ここで大きく売りが入り、5分足での大陽線ブレイクで釣られたトレーダーの買いの損切りを巻き込みながら相場は下がっていきました。
1時間足の移動平均線はあまり意識されていないエントリーポイントですがトレードの組み立ては
移動平均線タッチだけでなく「上位足の形成パターン」「移動平均線の傾き」「フィボナッチリトレースメント」
様々な組み立てをその時の相場の状況によって変えていくことが必要です。
レジスタンスでの解り易い逆V字ポイント
5分足ではボックスブレイク。しかし1時間足ではレジスタンスラインがはっきりしている高値だったためスキャルピングではショート狙いの場面
このような上位足の高値でのレジスタンスでも【V字】【逆V字】は良く出るので覚えておくといい。
騙しのパターンとして【V字】や【逆V字】が出てくる理由
上記の【V字】や【逆V字】の構成要素でお伝えした内容で共通している相場の特徴は
レジスタンスブレイクの騙しになっていることが多いという事。
上位足からしてみたら下位足の騙しも「織り込み済み」なのですが
相場が行きたい方向に「弾みをつけるための動き」が「騙し」と言ってもいいかもしれません。
そのためにはほとんどの場合、相場が揉み合っている場面が多くインジケーターの「ボリンジャーバンド」を表示させてみるとスクイーズからエクスパンションしています。
最初にエクスパンション下方向とは逆に伸びていきV字になっています。
この揉み合いから何故騙しの【V字】が形成されるのだろうか
それは大きな取引をする銀行やファンドの存在が大きく関わってきます。
銀行などは大きな取引量でしか取引しないので需要と供給の関係で「逆張りしかできません」
相場が上昇中であれば銀行は逆張りの「売り仕込み」をしていきます。
取引量が多いので「買う人」が多くなければ大きく「売る」ことが出来ないためです。
このように売り仕込んでいた大きな取引を行っている銀行やファンドなどが相場が下がってきたときに利確を検討しだすため騙しのブレイクなどに結果なりやすいのです。
指標発表時にもV字は出てきやすい
V字は「V字完成後」にエントリーしていくことになりますが、指標発表などの一気に大きく動く相場では
レジスタンスを目安にV字完成前からエントリーを狙って行けたりもします。
この時はベイリー英中銀(BOE)総裁、発言があり一時的に大きく相場が上に動きました。
上位足1時間足のレジスタンスラインにあたり下がってきたのでエントリーとなります。
誰しも経験があるとは思いますが指標や重要人物の発言などで大きく動いた後
「全戻し」なる無慈悲なことも多々あるというのが相場の特徴です。
急激に買われていたポジションがレジスタンスなどの一端の利確位置で一気に決済されたりすることにより全戻しに合うこともあります
その動きを利用したV字になり、通常のV字エントリーではなく完成前のV字でポジションを持つことにより
リスクリワードもかなり良くなります。
この時惜しくも逆V字完成後は下がっていかず「いったん利確を検討する位置」で相場が揉み始めたのでここで利確となりました。
しかしこれでもリスクリワードは1:5ほどあるのでかなり良いトレード位置になります。
指標発表など極力避けましょうというのが一般的に言われていることですが、しっかりと指標などの時も前もってトレード戦略を組み立てておけば怖くないトレードが出来ます。
【V字】【逆V字】のデメリット
V字はいつ出現するかわからない
1日通してもV字は出現しなかったりも多くある。1分足や5分足で出現しているときもあれば1時間足や4時間足で出現しているときもある。
V字だけを狙ってトレードを行うには相応の準備が必要になってくる。
V字出現の原理を組み込んだオリジナルインジケーターを組み込んだりして出現をメールなどで受け取り
見逃すことがないようにしたりの対応が必要になってくる。
どこまで伸びるかわからない(サポレジを簡単に突き抜けることがある)
V字パターンの特性上、損切り(伸びる方向の材料)を巻き込みながら伸びていくのでサポレジなどの抵抗帯を簡単に抜けてまたその抵抗帯の先にある損切りを巻き込み
どこまでも行ってしまいそうな伸びを見せることもしばしばあります。
そのためこういったV字の場面を過去に目撃してしまった場合、どこまでも伸びていく幻想を見てしまい。
現実的ではないリターンを求めて利確位置を遠くに置いてしまいがちです。
成功すればリスクに対して大きなリターンを得られるためとても魅力的ですが、ある程度の勝率を担保するのであれば
利確位置にも一定の「ルール」を設けることが必要です。
フィボナッチでの161.8や261.8を目安にしたり
E計算値などの【N値、E値、V値、VT値】を参考にするのも良いです。
オシレーター系のインジケーターが参考にならない事が多い
V字や逆V字のパターンは初動が騙しでありその後逆に伸びていくことから、押し目買いや戻り売りをインジケーターなどでタイミングを図ってポジションを持つことが出来なく、特にオシレーター系は参考にならない動きをします。
出来高も大きくなるので、今までのゾーンから一気に相場のパターンが変わり往復ビンタを食らってしまうなんてことになります。
【V字】【逆V字】は出来高も参考にして狙う
V字トレードが成功した時によく見られる特徴があります。
それは出来高が突然大きくなるという事です。
考えてみれば揉み合いをブレイクしているので出来高が大きくなるのは当たり前なのですが、出来高でしっかり確認しているのとしていないのでは雲泥の差があります。
出来高が急激に大きくなりしっかりボックスブレイクを確認したかが本物であるという事が分かる為です。
その動きに釣られてポジションを持ってしまったトレーダーの損切りと機関投資家たちの手仕舞いにより、逆に伸びていくといった事が起こるわけです。
【V字】エントリーを狙うステップまとめ
V字はボックスブレイクからの騙しパターンで発生しやすいので、まず初めにボックスレンジやトライアングルやフラッグ形状を探すことが必要です。
インジケーターではボリンジャーバンドを活用すると揉み合いがわかりやすくなります。
V字では上位足での移動平均線やサポレジが意識されて跳ね返りそのままV字パターンを形成していくことが良くあるため。
5分足などの時間足でV字を狙っているのであれば1時間足や4時間足の確認が必要です。
指標などで発生する全戻しV字を狙うときはエントリーポイントが通常のV字と違うため、大きな指標があるかを確認しておく必要がある。
5分足で狙っている場合、5分足や15分足での出来高増加を確認する。
V字エントリーの場合損切りは直近高値に置いておけば良いですが利確位置は考える必要があります。
過去相場のポイントから引っ張ってくるか、フィボナッチで有効な位置を探りましょう。